東北大学病院 未来医療人材育成寄附部門

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NEWS ∧ LECTURE

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2023.10.2

活動報告

有限会社ケイズ・パラダイス 代表取締役 小森谷徹先生「劇場型プレゼン~コミュニケーションで人生を切り拓く~」を開催しました

9月20日(水)18:00-19:00、今年度第5回目の未来型医療創造卓越大学院プログラム(共催:臨床研究推進センターバイオデザイン部門・医工連携イノベーション推進事業)FM DTS 融合セミナー 有限会社ケイズ・パラダイス 代表取締役 小森谷 徹 先生の講演会をオンラインにて開催致しました。

今回の講演では、相手に想いを伝えるコミュニケーションをいかに実践するのかという点について、小森谷先生のご経験も踏まえ、解説いただきました。

コミュニケーション能力とは、自分の思いを理解してもらう能力です。コミュニケーションは思いのキャッチボールのようなもので、情報を投げるためのプレゼンテーション能力、情報を受け取るための分析力から成り立っています。自分が情報を投げる側に立った際、受け取り手の状況を知らなければ、どのように投げることが適切かを決めることができません。その際、情報を伝えたい相手や、情報を発信したい世間を知り、分析するというステップが必要となります。

挨拶、雑談、新聞は情報の受け手の状況を感じるという点で有用です。リアルコミュニケーションでは、コミュニケーションのつかみとして相手の目を見て挨拶し、さらに雑談から相手の欲しいものや情報を知る「リサーチ特化型雑談」を行い分析することで、相手の状況に合わせてカスタマイズされた情報を投げることができるようになります。世間を知るという点では新聞を読むことが有用です。新聞記事のスクラップをして、専門外の分野の記事でも調べながら易しい文章で感想を綴るという習慣を続けることで、それが自身の発信した事を社会にわかりやすく伝える能力の養成につながります。このように情報の受け手のことを十分に分析し、受け手が知りたい情報を届けるスキルを身につけることで、人を惹きつける「劇場型プレゼン」を作り出すことができます。

そして、自分の得意なことを伝わりやすい形で発信することが、人との繋がりも生み出します。多様な友人知人との繋がりは、思いがけないチャンスをもたらしてくれたり、自分にない視点を与えてくれる人と出会うことでイノベーションが生まれたりという循環を生み、人生の可能性を広げてくれます。そのような人との繋がりは自然に生まれるわけではなく、自分から情報を発信していく必要があり、その際に実践すべきが相手に届く「劇場型プレゼン」です。

小森谷先生には、心に響く、まさに劇場型プレゼンの実践を見せていただきながら、方法論を超えた人生の可能性を広げるためのコミュニケーションをご教示いただきました。最後に、小森谷先生より、劇場型プレゼンで人生を切り開いていってくださいとエールをいただき、ご講演を締めくくられました。

以前はコミュニケーション、特にプレゼンテーションでは、自分がどうパフォーマンスするかという点にばかり意識が向いてしまっていましたが、本セミナーを通し、「伝えたい相手のことを理解する」ということがコミュニケーションの基盤であると学び、今後は、雑談や新聞を読むなどの日々の習慣から、情報の受け取り手を意識した情報発信ができるようにスキルアップしていきたいと感じました。

本講演会は、卓越大学院プログラムに参加する学生の他、企業の方を含む幅広い領域から学内外402名の方々にご参加いただきました。

小森谷先生、ご講演いただきありがとうございました。

文責:東北大学医学系研究科 修士1年 内田彩希